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ビートルズ以上に誰も好きになれなかった理由

Youtubeができてから、昔を振り返ることが増えた気がする。また見られるとは思わなかった、お宝映像が何でも見つかるから、時々、お互いの好きだった音楽やらドラマやらアニメやらを見せ合う「Youtube」合戦を旦那とする。結構それで気がついたら夜中の3時なんてことになっていたりもして、はまります。

面白かったのは「子供の頃、テレビで日本のアニメをやっていて、海の中の話で、少年が出てきて、冒険して...」という夫(イギリス人)の話に、「これは『海のトリトン』だろう」と決めつけてYoutubeで見せたら、「いや、これは違う」(夫)。結局、なんとそのアニメとは「海底少年マリン」(だっけ)だった。これは私、覚えてなかったなー。

と、そんな話はさておき、Youtubeで色々と昔の音楽を探して思い出に浸るうちに、長年解決できなかった疑問が一つ解けた。

小学校5年の頃、1年半位、私は異常なほどビートルズに熱中していた。

学校にいる間、音楽が聴けないのがもどかしくて、走って家に帰ってずっとカセットテープを聴いていた。部屋中にポスター貼って、読める本は何でも読んで。英語も分からないのに対訳カードで一生懸命歌われていることを理解しようとしていた。

こうして海外で暮らすようになったのも、思えばビートルズの音楽が成長期の大事な頃に自分の血となり肉となったことにつながっているはずだ。

もちろん当時、とっくの昔にビートルズは解散していた(といっても今思えば解散して10年しか経っていなくて、今よりずっと生々しかった。全員存命だったし)。「あと10年早く生まれれば、同時代で楽しめたのに」とまるで死人に恋してしまったように、嘆き悲しんでいたのだ。

全部のアルバムを確か最後からさかのぼって全部聞き込んで、さんざん聞いて、いつの日か、卒業した。しかしその頃は「ビートルズは卒業したけど、また誰かを同じくらい好きになって、充実した日々を送るんだわ」と信じていた。

しかし、それは結局起こらなかったのだ。

なぜだろう。もう二度と誰にも夢中になれないのかしら。この人だ、と思っても結局、何枚かアルバムを聴くと、離れて行ってしまう。

それはQueenになるんだろうな、とかなり期待していた。『オペラ座の夜』まではすごく良かったから。それなのに『華麗なるレース』だっけ、あれで「バーイシクル、バーイシクル」というあのフレーズを聴いた途端、なんじゃこりゃ、だめだ、とガラガラと何かが崩れていった。

今思えば笑えるくらい、真剣に悩んでいたのだ。「もう誰も愛せない」って。

結局、何年かして、諦めの境地に達した私は、まあ音楽以外に興味の対象が広がりすぎて、音楽が生活に占める割合がすっかり小さくなってしまった。

それなのに、うん十年経った最近、急に、なぜ私は、この世にいないグループをそんなに愛してしまい、それ以降、誰も愛せなくなったのか、その理由が閃いた。

それはビートルズが既にこの世にいなかったから。死人だったからなんだ。

(気がついたとき、実は寒気がしてしまった)

なぜなら、心あるミュージシャンであれば、必ず同じところに留まってはいられないから、変化する。「このアルバムは最高だ!!」という自分にとってものすごく相性のいいアルバムの後、1年や2年して次にリリースされるアルバムは、大抵、前のアルバムと全然テイストが違っている。

その頃はLP1枚買うのだってお金がないから大変なのに、虎の子をはたいて買ってきて、家についてさあっとかけてみたら、あれ、うそ、何、これ??? と戸惑い、それがやがて怒りに変わったりしてしまう。

もちろんそこで粘って、聞き込むうちに良さが分かってきたこともあるけど、遅かれ早かれ、関係が終わる時は来てしまう。「この人こそ運命の...」と思ったのに、心変わりしてしまう自分を止められない。

ビートルズだって、それはもう、ものすごい変化を遂げた。たった10年の中でまるでまったく別のミュージシャンのように変わった。ありとあらゆる実験を試みて、中には「うーん、これはちょっと(「レボリューションNo.9」とか)」とさすがの私もついていけない曲もあった。

でも裏切られた気分にはならなかったのだ。だって、もう終わっていて、「彼らはこのアルバムでこんな実験をして、その後、こんな風に変わっていき、こんな素晴らしい成果を上げて...」と歴史がもうそのとき、決定済みだったから。ものすごい変化を遂げた時さえも、「さあ来るぞ、すごいのが来るぞ」と待ち構えていることができた。それでも「これはすごい」と驚けるだけの、衝撃はあったのだけれども。

どこか安心できる環境の中で、自分のペースで(1枚を聞き込んだら次、と。生きているミュージシャンなら普通は何年に1枚しかレコード出さないのに)、ものすごい密度で、自分は年齢を重ねない同じ状態のまま、すべてを聞き込めた。もちろん中身が尋常ではない、最高のものだということが大きいのだけれども。

とにかく私にとって「なぜ、もういない人たちを?」という長年の謎が、「もういないからこそ」という形で解消したのは、青天の霹靂ともいえる驚きだった。

そして、なんだかつきものが落ちてしまって、もったいないことをした気もする。

ちなみに昨日、クイーンのグレイテストヒッツを聞いていて「バーイシクル、バーイシクル」を聞いたら、あら、まあ、なんだか面白い曲ではないですか。こんな内容だったんだ、とびっくり。まさにビートルズ的な実験をしてたんだ。それにしてもフレディの声のとんでもない素晴らしさに改めて驚く。彼が生きている間にもっと聞いて、同時代を生きることを楽しめばよかった。ついでにコンサートにも行っておくべきだった!! あそこで聞くのをやめてしまったことは大損害でした。はい。

最近見つけたおもしろいビデオ(ジョン&フレディ夢の共演!?)

http://www.youtube.com/watch?v=-A_GRuxXO_M

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7)昔、これが大好きだった!」カテゴリの記事

コメント

はじめまして
Junpeiです。
ブログ村からやってきました。
もちろんBeatlesにつられました。
そうなんです。聞き始めたときは終わってた。
けど、その分 彼らの歴史も音の移ろいも一度に確かめられたから、それが夢中になりやすい理由かな?

私、Queenもフレディーが死んでからまじめに聞き始めました。
Beatlesもすごいけど、やっぱりQueenはすごいです。

これからもよろしく~

投稿: Junpei | 2008年10月31日 (金) 19時22分

はじめまして! 実は香港に来た頃、Junpeiさんのサイトの学校情報をいろいろ参考にさせていただいていました。本当に助かりました~ありがとうございます。

とてもパーソナルなつぶやき、分かっていただけて嬉しい!!

「古いのばっかり聞いてないで新しい音楽聞かなくちゃ」と思いつつ、やっぱりいいものはいいですよね。

それではこれからもよろしくお願いします~

投稿: れお | 2008年11月 5日 (水) 10時11分

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