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オバマ系を探せ

昨日、米国でオバマ大統領がついに誕生しましたね。

1960年代までは公然と黒人差別が行われていたわけだし、その頃からタイムスリップしてきた人がオバマ氏のスピーチを見たら腰を抜かすでしょうね。

ちなみにオバマ氏の当選に対する下地作りの最大の功労者だと私が思うのは、テレビドラマ『24』のデビッド・パーマ―大統領。その少し前から、ハリウッド映画に黒人大統領が登場してはいたものの(『ディープ・インパクト』のモーガン・フリーマンとか)、一回きりしかみない映画と比べてテレビの人気シリーズというのは、刷り込み効果が非常に高いはず。

『ディープ・インパクト』の場合は、「え、黒人の大統領?それはまさかそうすぐにはないでしょう」という感覚があったので、かえって「ものすごく先ではないけど、まだかなり先」という近未来感をもたせる効果があったと思ったけれども、パーマ―大統領の場合は、現実感がとてもあって、「こーんなご立派な方なら黒人だって関係ないなー」と白人に思わせる威厳がありました。演じた俳優さんも「本当に大統領になって欲しい」と言われるとインタビューで話してましたっけ。

その他では、大統領役はやってないと思うけど、デンゼル・ワシントンも、白人から見て「この人が上司だったらまあ仕方ないか」と納得されやすいタイプ(知的で上品で、なんだか分からないけど素晴らしいことを考えていそうに見える、オバマ氏的な感じ?)なんだなと映画のキャスティングを見るたびに思ってました。

とはいえ、実際にはオバマ氏は白人と黒人のハーフであって同じく白黒ミックスのうちの夫がよく言っていたけど「黒でも白でもなくて茶色」なんですよね。夫がミックスだし、自分がミックスの子供を育てていて、周囲にもミックスの子供が溢れている中に日々いる私としては、「白+黒=黒」という白社会での公式に違和感があります。

白黒ミックスであるハル・ベリーも、アカデミー賞を取ったとき「ミックスだと黒と扱われる」と発言していましたっけ。彼女はかなり熱心にオバマ氏を応援してました。レニー・クラヴィッツや、スパイス・ガールズのメルB(スケアリー・スパイス)なんかも白黒ミックスです。

では「無色+有色=有色」かというと、そうでもないようで、アメリカのNBCの人気ニュース・キャスターが「私の母は日本人で英語がほとんど話せないの」と言っているのを見て「え、この人、日本人なの」とビックリしたことがありますが、ミックスされ具合で、「言われてみればそうかな」位だと、そうは扱われないようです。

マライヤ・キャリーだって、お父さん黒人のはずだけど、髪の毛くりくりを金髪ストレートにかえたら、特に黒人扱いされていないし。子供の頃、ミックスだということでいじめられたそうなので、変えたかったのでしょう。お父さんは離婚していて身近にいなかったから、黒人としての誇りとかが育つ環境になかっただろうし。

何はともあれ、「歴史が変わる瞬間を同時代で体験した感」を、それも9/11やイラク戦争開戦などの暗いものではなくて、高揚感と希望に溢れた瞬間を、久しぶりというか、あれ、生まれて初めて位? 味わえたなーと、オバマ氏の勝利宣言スピーチを見ていて感動いたしました。前にそういうことあったかな、と思っても、思い出せるのは新幹線ができた時くらいかも。

さて、今から40年後、実際には人格者で頭脳明晰な素晴らしいお方がたくさんいるはずなのに「アラブ人=テロリスト」のような刷り込みをハリウッド映画やら24でも盛んにしていたイスラム系や、今ひとつ存在感の薄いアジア系の米国大統領が誕生していたりするのでしょうか。「そりゃないだろう」と言いたくなるけど、世界は意外と早く変わるものだから、お婆ちゃんになった時の楽しみにしていましょう。

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